イースト株式会社様

採用プロジェクトを一新。
自社らしい採用とは?経営と現場が共に考える。

熊野様と森谷様

イースト株式会社

代表取締役/熊野哲也様

採用・人事担当/森谷紗央里様

人材は宝、とよく言いますが、その宝の探し方、磨き方は企業によって異なります。
昨年、新たな採用担当が就任し、「イーストの採用はどうあるべきか?」を一から考え、
社内を巻き込みながらプロジェクトを推進。発信したメッセージに共感してくれた、
たくさんの仲間に出会うことができました。

日本文化に特化したソフト開発
社命に込めた思いを具現化していく

―― まずは、イーストさんについて教えてください。

私たちは、世界から見た日本の位置、極東を意味する「イースト」を冠に1985年に設立しました。
社名に込めた思いの通り、日本文化に特化したソフトウェアやアプリの開発を行なっています。
たとえば、従来、専用機端末として利用されてきた辞書のアプリ化。
端末がなくともパソコンやスマホで簡単に利用でき、汎用性を高めることができたと自負しています。
また、人名外字辞典といった非常にニッチなアプリの開発も、私たちのような規模の会社だからできるサービス。日本語という文化を大切に守っていくという社命の一環でもあります。

インタビューを受ける熊野様

日本語へのこだわりという面では、電子書籍の縦書きフォーマットの開発もそのひとつです。世界中の言語の中で、縦書きを利用するのは日本語だけ。だからこそ、私たちがやるべき仕事だと思っています。

さらに、最近は教育アプリの開発にも力を入れています。
コロナ禍において、オンラインによる授業が行われることになり、行政が生徒一人ひとりにタブレットを配布するなど、ギガスクール構想が大きく進みました。これまでセキュリティに厳しい日本は、オンラインに関して世界から遅れを取っていましたが、新型コロナの影響で一気にオンライン化が加速。

今後、次のフェーズに移行しても、この流れは大きく変わらないと思われます。
ますます拡大していく教育アプリの分野は、私たちが今後、注力していくことになると考えています。
自社プロダクト以外でも、システムやソフトウェアの受託開発を行なっています。旅行会社のWEBサイト構築や、ファーストフードチェーンのポイントシステム、新聞社の電子版、スマートフォンの アプリ開発など、幅広い分野を手がけています。

インタビューを受ける森谷様

自由で働きやすい社風
仕事は「個」より「チーム」で、実直に

社内の雰囲気をひとことで表すなら、「自由闊達」です。
社歴の長さや先輩後輩の壁がなく風通しが良い社風です。

そうした自由な空気の中、のびのびと働かせてもらっていますが、仕事に関してユルさは一切ありません。厳しいというよりは、どんな案件にも実直に取り組むのが私たちのモットー。
それが、自分たちの価値を高めていくことにつながると信じています。

そして、熊野社長が大切にしている「GNO(義理・人情・恩返し)」 のマインドも社員に共有されている社風のひとつ。
個も大切ですが、一人ひとりの個性が集まって、さらに大きな効果を生む「チーム」に私たちは重きをおいています。
自分本位ではなく、「GNO」マインドで協力し合い、助け合うことが、私たちの働き方です。

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これまでの採用を大きく見直したい。
そこから始まった、本当にほしい人材さがし

―― 採用を刷新しようと思ったきっかけは何だったのでしょう?

長年、人事を担当していた人間が定年退職をしたことがきっかけです。
これを機に、採用のやり方を一新しようと考えました。
なぜなら、これまでは理系の人材がなかなか集まらず、文系中心の採用を行なっていました。もちろん、入社後にしっかりと教育をして一人前の人材に育て上げることは可能です。けれど、それには時間もコストもかかり、限界もあります。
そこを改善したかったことも、採用を見直した大きな理由です。

刷新の第一歩は、新たな採用担当を選ぶことでした。
10年ほどエンジニアをしていた森谷を抜擢したのは、現場のことがわかっているという強みに期待したからです。そしてもう一つ、彼女自身が以前、「メンターの仕事をしてみたい」と言っていたことを思い出したからですね。

人事としての経験より、現場を知る人事という新しい可能性を優先しました。経験値が足りない分は、外部から支えてもらおうと、fulloutさんに協力をお願いしたわけです。

インタビューを受ける森谷様

―― 採用・人事担当として採用プロジェクトを担ううえで、どういったことを意識されましたか?

採用されて新たに入社してくる人たちは、これから一緒に働く 仲間になる人たちです。だからこそ、現場が本当にほしいと思っている人材、一緒に働きたいと思う人材を採用することが、一番のミッションだと考えていました。

これまでは、そうした意見交換を人事と現場の間でしてこなかったので、今回はプロジェクトの内外で何度も対話をして「求める人材」を固めていきました。

また、それを社内で共有することが大事だと考えているので、現場のメンバーを採用プロジェクトにどんどん巻き込んでいきました。
プロジェクトのミーティングや会社説明会にも参加してもらったり、活動に積極的に関わってもらうことで、社員一人ひとりも会社のことを改めて考える機会になったと言っていました。

採用を会社全体で考えはじめるようになったことが一番大きな変化だと思います。

理系に特化した人材の中から相性の良さを見極めて選び抜く

―― 実際に採用をする過程で、何をもっとも重要視されたのでしょうか?

まず、今年の採用は理系人材に特化しました。それがこれまでと大きく異なる点です。けれど、採用をする際に見るポイントは大きくは変わりません。やはりマインド面や相性も大切です。
仕事はひとりではできません。だからこそ、協力し合い、助け合うチームづくりは重要です。
そこがずれていると、お互いに十分に力を発揮できないこともあります。

逆にチームワークの良いプロジェクトは成果が上がりやすいと考えています。
今持っている技術の高さや知識の豊富さより、現場に溶け込めるか、気持ちよく一緒に働けるか、は採用における重要ポイントですね。

―― 今年の採用については、新型コロナの影響もあり、そういう意味でも従来とは違うものとなりました。

会社説明会もオンライン・オフライン同時で行うなど、イレギュラーなことが多かったのは事実です。
そういった部分も、fulloutさんにはとても助けていただきました。採用だけに限らず、働き方もテレワークが当たり前になり、今後もこの流れは続いていくだろうと思います。

そうした中で新たな試みとして、地方在住の人材を完全テレワークで採用することが決まりました。
第1号は、石川在住の社員です。通勤をしないスタイルなら、人材を全国規模で集めることができます。
IT関係は人材が不足しているので、打開策としても期待できます。ただし、フルリモートの状態で人材を育てるというのは、コミュニケーションが取りにくく、まだまだハードルが高いです。
当面は経験のある自立した人材優先となるでしょうが、数年先にはこうした採用スタイルも当たり前になっているのかもしれません。

採用した後からが本番
互いに成長し合える組織づくりに期待

―― 今後、弊社に期待することはありますか?

人材は、採用したら終わりというものではありません。
むしろ、採用後のほうが重要で、どう育てていくか、が大きな課題です。
そして、いかにいい人材を定着させていくかも大切。それが強い会社づくりへと繋がっていきます。

こうした採用から組織づくりまで、トータルに提案していただくことを期待しています。
ですから、お付き合いはむしろ、これから濃く太くなっていくのだと思っています。
昨年、良い成果を残すことはできましたが、取り組みを刷新して1年目ですし、我々も他社のことを深くは知りません。
そういった意味でも、多くの企業を見てきたfulloutさんの経験や知恵をお借りする場面はこれからも少なくないでしょう。チームづくりや組織づくりでのサポートも、大いに期待しています。

インタビューを受ける熊野様と森谷様